1998年台風の夏

■ 98/07/23(木) 14:51:57 □ 花火と夕立
 花火大会の時間に合わせMKさんと河原に向かった。まさにホワイトの小 屋があるその河原で花火は打ち上げられていた。こりゃ避難しなかったらえ らいことだったわけである。父さんはとりあえずホワイトの綱を引いて橋1 つ分小屋から離れ、河原で彼の大好きな青草を食べさせていたのだが、花火 が始まってみるとやっぱり立ち上がるわ跳ねるわの大騒ぎ。  しばらくすると音には慣れ彼は青草食いに夢中になったのだが、どうも見 ていると音よりは炸裂する光に怯えている様子。「スターマイン」といわれ る長時間ものが上がるたびにそれを見て恐怖の表情を浮かべるホワイトなの だが、炸裂光の見えない森の陰に誘導するとどれほど大音響が鳴っても大丈 夫なのだ。ふーむなるほど。「どうもホワイトは光がいやみたいだね父さん」 「そうだな」「やっぱり競馬場でストロボをたくなってのは正しいんだねえ」 「ユタカも怒っていたしな」。  花火もそろそろ終わりだとなったころ、突然大雨が降ってきた。うわわと なすすべもなくずぶぬれ。馬はシャワーを浴びてるようなもんだから気にし てないのだが、男はどうしたことかと、立ち尽くすだけ。空の水が全部落ち てるるる。まあこれも日本の夏だ。ほんとになつかしい日本の夏だと顔がに やついてくる。  今夜は花火がこわかった代わりに、もういいっちゅうほど青草を食べられ てよかったなホワイトよ。そう声をかけて俺は自転車で家に逃げ帰った。パ ンツまでずぶ濡れだ。
■ 98/07/27(月) 11:35:08 □ 「竜馬がゆく」読了
 昨夜「竜馬がゆく」全八巻を読了した。最後の方は竜馬が殺されると分かっ ているのでやりきれんな、いやだなという感じだったのだが、その殺され方 は「誰がどのように殺したかということには意味がない」という司馬の書き 方も含めあまりにもあっけなかった。その死に方があまりにさわやかすぎて、 胸を打たれた。  しかし今日もいっそうの酷暑である、軒先で 37.5℃。っぷー。日本って長 野でもこんなの暑いのね。  昨日は一日母さんとプールに行くなどして過ごした。話をしながら車で山 を下りて母校の高校付近を回っていった。ああ、俺のときからまったく変わっ てないわ。  もう7月も終わり、夏の予定を立てないとならない。MKさんから穂高の ペンションでの宿泊券をもらったのでそれを基点に松本・美ヶ原と行きたい が、美ヶ原あたりは俺の軽バンでは登れないかもしれん。  しかしそれにしても、こうして旅のことを考えていると楽しいのだが、実 際に行く段取りを考えるとけっこう気が重い。道が混むだろうなあ。バイク じゃないからなー。できればお盆は近場で済ませて、お盆過ぎに出たいもの。
■ 98/08/11(火) 13:24:23 □ 夏休みだ
 残りワードを数えてみると、1762 しかなかった。今は 1137。今日中に絶 対に終わるな。  20:46 夕方また仮眠を取り、あと 167。しかし晩飯を作らねばならぬ。T Vで夏らしく海山の番組がたくさんあり、ああもっともっとこの夏を楽しま なければとあせる。海に行くことだってできるんじゃないだろうか。 ----------------------  23:30 ついに終わった。とは〜〜〜〜。今から夏休みだ。さあなにをしよ う。とりあえず本を読みまくる。
■ 98/08/12(水) 18:29:41 □ ひと月ぶりのオフ
 ひと月ぶりのオフ、長野に行ってMのパン買いと用足しをする。帰りに古 本屋をめぐったのだが、ほしかった本は見つからず。が、5年前にMに会い に行く車の中のラジオで聞いた、小沢健二の CD がついに見つかった。 雨のよく降るこの星では 神様を待つこの場所では 木も草も眠れる夜が過ぎるから 君にいつも電話かけて眠りたいよ 晴れた朝になって君が笑ってもいい  あの頃の関越自動車道を思い出す。ラジオで聞いた音楽というのは、その 時の正確な瞬間すら覚えているような気がする。この歌は浦和インターのルー プを下っていくときに聴いたんだ。その横Gすら思い出す。  昨夜「織田信長」を読み終わったが、なんちゅうかヒトラーあたりと変わ らんではないかと思った。謀反で殺されるのも当然、俺が明智でも同じ事を してるわ。こういう男に魅力を感じるような人間が多いから、日本はいつま で経ってもいじめが多いんじゃないのかね。偶像崇拝がもろ見えでうんざり する山岡荘八って人の幼稚な文章だからよけいそう感じるのかもしれんが。
■ 98/08/24(月) 11:35:49 □ 夏休みはだめであった
 1週間完全に書き物を怠ってしまった。まあ夏休みだったのだから仕方が ない。  17(月)〜18(火)と家族親戚皆で三水村のログキャビン、斑尾タン グラムと行ったのだが、二人だけでどこか山へと考えていたのが直前で変更 になったためにMのムードが最低でめげた。火曜の夜になって機嫌が直り天 気も持ち直したのだが、それからキャンプに行くには時間とエネルギーがな く野尻湖を回って帰る。とことん親孝行できたことだけがこの夏の収穫であっ た。  帰ってからは特に何もせず。昨日カンちゃんケイとプールに行ったのみ。 おこたちが昨日帰ってきた。  そして今日からさっそく仕事である。とほほ。
■ 98/09/14(月) 18:54:02 □ 炎のラフティング
 今日は素晴らしく暑くなっている。ほとんど真夏の太陽だ。明日のボート 下りがこんな天気だったら、暑いだろうけど98夏最高の思い出となるな。 Mも昨日から元気を取り戻しているし。あと問題は体調だけ。ちょっと鼻 かぜ気味だし、乗り物酔いを起こしやすいコンディションになっている。今 夜薬を飲んで寝よう。  げっげえ! 台風が発生! 明日の夜から風が出るそうだ。頼む、日中は 持ってくれ。これが最後のチャンスなのだ。
■ 98/09/15(火) 07:40:43 □ ラフティング断念
 4時まで眠れなかった。そして起きてみたら雨。嘘だろう、昨日はあれほ どいい天気だったのに。嘘だろう冗談だよと笑ってほしいといいながら野尻 湖に着いてみると、もうどばどば降りだった。台風が予想以上に早く来てし まったのだ。  ちょうど同じときに着いたたかしさんと相談。陽光のもと水しぶきがかかっ て濡れるのは楽しいだろうけど、最初から最後までぬれねずみじゃちょっと つらいねえ、そうだねえ。軟弱 wimpy な相談の結果キャンセルとなった。がっ くし。  天気のばか野郎め。悪態を吐きながら雨の中車を運転していて、なんで自 分がこういうツアーやレッスンものが嫌いなのかよく分かった。雨が降った らやめとこうでは済まず、こうして出てきて相手にも自分にも愉快ではない キャンセルの手続きなぞせねばならんことに象徴されるように、他人任せの セットアップというのは遊びから自由がいきなり削り取られてしまう感じが するのであるそうである。楽しまなければいけない義務だとか、責任が発生 してくる気がするのだ。  まあ水ものは危険が伴うのでそう好き勝手にはできないが、やっぱり昔ア ライと多摩川を落ち下ったように、いきなりシロートだけで川に飛び出すの が理想なのだ。野田知佑なのだ。  野尻湖から帰り、ふて寝して目が覚めたら窓から日が射していた。ふざけ んなお前、このアホ天気! 泣きたくなるよ。
■ 98/09/16(水) 11:18:07 □ ボートを入手するしかないぜ
 耳栓をしていたので気づかなかったが、台風により朝方はやはりすごい雨 になっていたらしい。BSの信号が乱れ、庭のコスモスがことごとく倒れて いた。ニュースを見て驚いたのだが、前橋だとか与野だとかの内陸部ですご い洪水が起きている。今年に限って異常な雨が降っているのか、それとも他 になにか原因があるのか。長野の川はコンクリートにより完璧にコントロー ルされているのだが、ありがたくもあり、さびしくもあり。  今日は台風一過のすばらしい好天。なんだったのだ昨日はと腹が立ってく る。そういうとMが、「トモが言ってたのは正しいわ。4人でツアーに行 けば4万なんだから、そのお金で自前のボートを買えば自由にいけるのよ」 といきなり大賛成してきた。そうだろ? それしかないよという感じ。  屋島橋に車を置いて、別の車で戸倉上山田まで1時間くらい移動すれば、 たぶん数時間ののんびりラフティングができるだろう。要はフジヤマMTB と同じで。アウトドアショップで情報を集めよう。千曲川なんかどう考えて も危険はない、奥多摩に比べれば岩も急流も全然ないんだから。 ----------------------  よしボートを調べに長野市に行こうと橋を渡ったら、どひ〜! 増水して 河原の畑がすべて冠水しておる。こんなの見たことないぞ。さらに橋を渡っ ていくと、どわわ! 猛り狂う怒涛と化した千曲川。すっげええ。水位が1 0m、川幅が50mくらい広がってる感じ。普段の数倍の速度で流れていく 木々の断片、その水のエネルギーを見ていると震えがくる。おそろしい。  用を済ませて別の橋を渡って帰ると、そちらの方もなかなかの様相であっ た。すごいー、すごいー、と呆けたようにつぶやきながら帰ると、百々川の 直前で「橋沈下のため通行止め」。なにー?! あわてて回り道をして帰り (途中別の橋を渡るときに川の中に一台軽トラが落ちているのが見えた)自 転車で見に行くと、橋げたの一つが1mほど落ちてしまっていた。増水具合 はたいしたことないものの一時は勢いがすごかったようで、土台の土が流さ れたのか。橋自体は無事だが、念のため通行止めにしてるよう。  川を見ていたおじさんにすごいですねと声をかけてみると、「昔(15年く らい前この川の上流で鉄砲水が出、犠牲者もあった)の増水にくらべたらた いしたことないけど、橋が老朽化してたんだろうな。あのときは無事だった この橋がやられちまった」とのこと。まったく自然はすごい、すごすぎる。 昨日キャンセルせずラフティングで出ていたら俺達は今ごろ、この恐ろしい 水の中に置き去りにされていたのか......(そんなことはない)。 ----------------------  ともあれ長野での調査結果: ボート:アキレスN4−611(4人用)\29800 地図 :釣り地図しか見つからず ライフベスト:\5000  とこんな感じで、ボートはアキレス・ゴムの4人乗りのすごいいい奴が激 安だった。買うしかないぜ。今日の千曲川を見ると恐ろしさに萎えなえにな るが、普段のあの穏やかな穏やかな流れをこのボートでゆっくりと下ってい くのだ。  MKさんにそのアイデアを知らせると、震えるほどに興奮していた。よ しよし :-)。帰ってきたOKOとも話し、とりあえず最初は屋島橋から小布 施橋までというショートコースがいいのではないかということになった。そ れで自信を付けたら、上田からのロング・ツーリングに挑戦だ。ああしかし 秋はすぐそこまで来てるのよね、なんでもっと早く夏前にこれに気づかなかっ たのだろふ (;_;)。
■ 98/09/20(日) 11:45:51 □ 百々川2日連続テスト
 昨日のボート購入とその実験は大成功であった。MKさんKB(―――お ととい突然やってきてびっくり―――)犬のロコと四人でボートに乗り込み、 百々川が千曲川に流れ込む部分をほんの 1km 下っただけなのだが、誰もが冒 険をしたという充実感に満たされていた。ロコは地面に降り立ったときだけ が楽しくて、最後のひと乗りに乗りたがらず対岸に置いていかれてかわいそ うだったが。  実験の結果をかんがみて、川の流れというものは予想以上に速い、屋島橋 から小布施橋じゃあっというまに旅が終わってしまうと実感。終点を飯山直 前夜間瀬川合流地点まで延長しようということになった。地図を見ていると うっとりするような川の曲がりくねりで、KBによると途中激流はないとの こと。すばらしすぎる。
■ 98/09/22(火) 17:51:15 □ トレメンダス・タイフーン
 昨夜の台風はなにごともなく過ぎたのだが、次の奴がより近いらしく夕方 から風と雨が激しくなってきた。家が揺れていて恐ろしい。  明日のためにやってきていたKBがセガサターンを持ってきたので、夢に まで見た「サッカークラブを作ろう2」を見せてもらうと、実に子供だまし であった。自分でコントロールするわけじゃないから試合画面が美麗3Dで もいいかと思ったのだが、3Dゆえに映っているのはボールを持った選手と それをマークするDFのみで、他の選手の動きとかがまるで再現されていな い(他の選手など計算しきれないだろうし、されても絵の中の情報が増えす ぎて分からない)。画面上で起こることは二つの選手が「抜く/奪う」のデ ジタルな争い(とその派生物としてのパス)を繰り返しているだけで、シュー トに至るまで組み立てとかがまったくないのである。  監督ができるのもフォーメーションと選手の変更だけなので、結局これは 選手の能力値を上げて試合で1対1に勝たせて進めるRPG or シミュレー ション・ゲームにしか過ぎず、サッカーゲームとはまるで違うんだなと思っ た。やっぱりだめだなあ、現在のゲーム世界。思考ルーチンではロボット・ コンテストの実機の足元にも及んでないだろうな。 ┏━━━━━━━━━━┓ ┃ 台風7号須坂直撃! ┃ ┗━━━━━━━━━━┛  19:48 とかなんとか書いていたらものすごい風が吹き、大丈夫かなと窓の 外を眺めているとKBとMKさんがこちらに向かってなにか叫びながら走っ てきた。なにか悪いことが起きたと思いながら外に出ると、なんとうちのガ レージの屋根が吹き飛ばされかかり、支柱が車に引っかかって止まっていた。 目の前真っ暗という感じの光景。  人間の力で抑えていられるわけはなし、このままでは屋根も車も飛ばされ る。頭の中がパニックになるが、さっとひらめいて消防署に電話し大変だ助 けてガレージが吹っ飛び隣の家に激突すると力説すると消防署員が飛んでき て、ガレージの柱をロープで電柱にしばりつけてくれた。助かった。助かっ た。そしてKBが屋根に登ってはげかけたプラ屋根をはがして空気の逃げ場 を作り、それで今のところは持っている。はあ。こんなすごい風は初めてだ。 ----------------------  23:05 風はさいわいすぐ後に止んでくれた。どうやらプラをはがす必要も なかったのだが、まあすでに破れていたので仕方がない。あのまま吹いてい たらおそろしいことになっていた。これまでの人生で一番パニックになった なあ。
■ 98/09/23(水) 21:19:13 □ どうすりゃいいのさ物置ブルース
 昨日はとんでもないことになったわけだがまあOKOの休みは満たしてや らねばならぬとKBも含め三人でまた百々川に行く。MKさんはなにかに怒っ ておりキャンセル。水量が増えており、千曲川がさらに増水しているので、 河口まで行くと水が止まっていてそれが面白かった。行くたびに少しずつ違っ て面白いなあ。それに、この3人でツーリングをするというのがバイク時代 みたいで、実になつかしい気分にさせてくれる。  しかしそれで帰ってきてみるとガールズが二人とも怒っており(男どもが のんきに遊んでいたかららしい)、弱り果てた。ため息。
■ 98/09/25(金) 23:27:10 □ 市のゴミ処理場
 壊れた屋根材とかを車に積んで、市のゴミ処理場に行ってきた。どえらい 山の中に忽然と現れるゴミ処理場は非常にSF的で、そこにいる死んだ目を した役人はなんかもう筒井康隆の世界の住人。ゴミを捨てたいといったら 「乗り越し駅の刑罰」のごとく、どんな無理難題をふっかけてくるか分から んなこりゃという感じでおそろしい。  あのあの台風で物置が壊れてゴミができてしまってですねと善良小市民的 に説明すると、死んだ目の役人は極度に不愛想ながら特に難癖もつけずに手 続きをしてくれたんで助かった。まったく役人は機嫌が悪いと仕事をしてく れないから怖いぜ。  指示されて焼却炉に燃えるものを持っていくと、そりゃもう巨大なトレメ ンダスでヒューマンガスな炉であった。今日も元気にダイオキシン出してま すという感じの煙突。うーむ。そこにいたのは感じのいい若者で、これこれ ああしてくださいとテキパキと指示してくれた。やっぱり公僕でも若い者は 威張ってなくていいな、さわやかだよね、まあ僕らひと目見れば分かる善良 な市民だからかもしれないがねなどと一緒に行ったKBと話しながら作業完 了。これで一応ゴミは片付き、残る問題は木造ガレージを取り壊すか修復し て残すかである。いまだ未定。大丈夫そうだから残したい派は俺一人、危な い壊せ派3名。

目次へ(index)