【Journal】PoCo へ引越し


■ 01/03/24(土) 11:00:13 □ 日本数年ぶりのド完敗
 日仏戦ネット中継観戦のためにギリギリっと起きる。  が Windows Media がブラウザと関連付けられておらず、絵が出ない。真っ 青になってそれを設定しているうちにハーフがほとんど終わってしまい、すで に2点取られていた。がくー。  前半終わりを見たところボールはそこそこ持てているが、フランスの詰めの ほうが日本のアイデアより速く、ゴールエリアに向かう頃には手詰まりになり なにもできないうちに攻撃が終わるという状態。ポストの西澤にもボールがまっ たく収まっていない。守備では3バックを上げられない(アンリの速さがこわ いのだろうと新藤さんの解説)。しかしジダンもリザラスもうまいなあ.....。 うまいうえにやることがシンプルで無駄がない。理想的なチーム状態。こんな 相手を年度初戦に選んだのは、やはりいくらなんでも無茶であった。  ちょっとだけ日本にも攻撃があって、前半終了。リプレイを見ると、1点目 は PK で2点目は楢崎のキャッチミスであった。すると、はじめから全体に今 くらいの、ボールはけっこう持てるが相手がまるで上という状態だったのかな。 それなら予定の範囲であり、さほど悲観することもない。予定外だったのはD MFを1枚普段より厚くして中盤で戦って行こうというトルシエのプランが、 ぜんぜん機能していないことか。ジダンにとっては日本の中盤にいくら人がい ようと、障害物が1つ多いという程度でしかなく、まったく苦になっていない 様子でいつものようににゅるにゅるとボールを持って上がっていく。これだっ たら2トップに戻し、少しは前で攻めるきっかけを求めた方がいいだろう。 ----------------------  あ、高原が出た。よし。三浦も出た。すると中村を下げたのか? しかし三 浦ってアクションは大きいけど、実効性は低いんだよなあ。中田のドリブルシュー ト! 惜しい。が通常のフォーメーションに戻したことで少しだけ押し上げが できてきている。がコーナーから3点目。これだけボコボコにされるのはユー ス決勝以来だ。まあ失点はこの際仕方がない。どれだけ攻撃がちゃんとできる かが見たい。  4点目! 今の失点は大人と子供の違いという感じで屈辱的。必死に出てく る楢崎を見て、トレゼゲが1歩先に間に合えば十分という冷静な計算で歩数を 調節し、ぽーんと決めてしまった。5点目、これも同じで簡単なパス1本でス パンと、3対3の繰り返し練習のようにきれいに決められた。強い。日本が弱 い。  試合終了。これほど、日本とウズベキスタンくらいの格の違いを見せてしま うと、この後スペインなどは日本とやるのを嫌がるだろうなあ。客も入らない だろうし。とほほ。結局シュートできたのは中田だけ。アジアチャンピオンと いってもこの程度かと誰もが思ったことだろう。やっぱりこれは、とんでもな く強い相手と戦った経験のなさとしか言いようがない。楢崎の2点目など普通 だったら取れるのがアンリの迫力に負けたという感があるし、中田以外の全員 が1対1で圧倒され手足が縮んでいた。欧州での経験が絶対に必要というのは、 こういう部分からなのだろう。これを経験として積んだ日本チームなんだから、 次回はもうちょっとできるはずだが、スペインをひやりとさせるところまで届 くかどうか。かなり悲観的な気持ちになる。まあそれはトルシエの手腕にかかっ ているのだが。 ----------------------  ぐーとグウの音も出ない思いでいると、日没さんからドバイ速報が入る。 ドバイシーマクラシック1着 ステイゴールド ドバイワールドカップ 2着 トゥザヴィクトリー  ぐおお! えらい。裏開催の南米で大活躍しているという広山に似たえらさ なり。 ----------------------  出揃ったサッカー記事とインタビューを読むと、欧州の重馬場がたたり日本 選手はまったく動けなかったという競馬型の背景があったのだそうだ。雨が降っ ているのはネット中継の画像では分からなかったが、そんな重馬場でフランス はあんなに美しいサッカーをやっていたのかと俺もショックだし、日本選手た ちもショックだったようである。日本の選手たちに、あんなことができるよう になるのだろうか。  Jのスターたちは、「セリエAよりもスペースがあって技術が生かせる楽し いリーガエスパニョールがいい」といつもいっているが、スペースがなく厳し いリーグで生きている中田の今日の動きを見て、感じるものはあっただろうか。
■ 01/03/27(火) 13:46:05 □ 親バカな気持ち
 バリバリと荷造りを始める。今回はSTに頼めない(彼らの引越しをずっと 手伝っていないから)ので、トラック付きのムーバーを雇うことになる。とな ると、荷造りさえしてしまえばいいので予定より早く引っ越すことも可能だ。 ----------------------  この頃萌の機嫌がよく、Mはほとんど泣きたいほど萌がラブリイだといっ ている。学校が始まったら大変だわ、萌が心配で心配で。まあその場合は携帯 電話でも使うしかないだろうね。  今日Mが買ってきた絵本は、実は大人向けの絵本でもあって、親子の絆の 無私の美しさというものを描いているものであった。「I love you forever, I like you for always.わたしが生きている限り、あなたは私のベイビーなの よ」。Mはこれを萌に向かって読み歌いながら、ポロポロと涙をこぼしてい る。  昔、親バカな人たちの気持ちを俺はなかなか理解できなかったのだが、萌を 見ているとたちどころに分かる。ベイビーというのは、よその人には見せない スペシャルなものを、親にはどんどん見せてくれるのだ。外に連れていくと萌 は、いろんなことを観察していてぶすっとしあまりいい顔を見せないのだが、 四六時中一緒にいる俺たちは萌のありとあらゆるおかしな表情や、無心であど けないしぐさを見ることができる。世界中の誰もまだ見たことのない顔を見る ことができる。そういう萌の動作や表情のすべてがプレシャスで、まさに"Isn't she lovely, isn't she wonderful" (スティービーワンダー) なのである。  親というものはそれを特権的にいくらでも見続けることができる。そして同 時に、萌が俺たちをとても好きだというのが、お母さんMを泣かせてくれるの だ。
■ 01/03/30(金) 15:06:52 □「こち亀」を読んでいて
 昨夜「こち亀」を読んでいて、こういうマンガってこっちにあるかなと考え ていると、「Simpsons」のドタバタさが似ているなと気がついた。「こち亀」 がゴミゴミした下町で、「Simpsons」は原発のある田舎町だから感じはずいぶ ん違うが、ナンセンスなスラップスティックさに共通したものがある。「こち 亀」の方がディテイルが優れているが、ああいうマニアックさは北米人の感覚 にはないので、そこをなくして大ざっぱに描くと「Simpsons」みたいになるの だろう。家族という構成単位を笑う北米と、両さんという趣味人の趣味的世界 を楽しむ日本という違いもあるような気がする。
■ 01/03/31(土) 16:35:50 □ PoCo は美しい
 ついに家の引き継ぎをしに PoCo の新居へ。JFや元の所有者立ち会いの元 なにかセレモニー的な手続きがあるのかと思ったら、事務所で鍵を渡されただ けだった。まあ面倒がない方がいいか。家はがらっと片付いていたものの、こ れが俺たちの家かという感慨は特に湧いてこない。  家に入ったとたん突然大雨が振り出す。窓から眺める雨の通りが美しかった。 うちの前のメイプルはまだ葉がついてないのでともかく、隣家のしだれ柳が非 常に美しく窓から見える。ここでやっと、ああいいところに住むんだなという 気持ちが湧いてきた。悪くない。
■ 01/04/02(月) 11:38:49 □ PoCo の山々
 昨日今日と大荷物を積んで Lougheed を爆走しており、Civic 調子よし。 PoCo はやっぱり山が近いから寒いなあと思う。雨も多いようだ。道すがら見 えるその山々はまだ新雪を載せている。が、一番近い裏山は低山らしく緑が萌 えてきており、美しい。BC の山はエバーグリーンばかりなのだが、この山は もしかすると四季の色変わりが楽しめる山なのかもしれない。そうなら今月末 には美しいことだろう。こうして回りの景色に気づいてみると、ここは長野の どこかと似ている感じもするな。  本日のメインイベント、絨毯クリーナーが来たので、その作業終了を待ちな がら飯とする。スーパーでピザを買ってきてオーブンで調理。同時に洗濯もし、 少しずつこの家の機能を使い始めている。
■ 01/04/05(木) 18:20:38 □ 雨の引っ越し
 引越しが終了しモデムでメールをゲット。問題なく終了。が引越し屋にミス があってMが upset し、同時に萌が腹が減ったと泣き出し、家が変わっても 日常に変わりはないなあと思うのであった。  萌が寝て一人になりお茶を飲むと、やっぱり快適だなと感じ始める。台所が ベッドルームに近すぎて音が抜けそうなのが気になるが、Mさえ気にしなけれ ばどうということはない。ベッドルームが広くなったので、親子三人布団を並 べて川の字で眠れる。その布団の配置を見て、ああいいなと思った。  しかし疲れた、今日は何ヶ月かぶりに 12 時前に寝よう。
■ 01/04/06(金) 10:32:52 □ ケーブルつながらず
 ケーブルネットの配線ガイが来てくれたのだが、信号元が違うらしくしばら く待てとのこと。1時間半待って、これは誰かが仕事をサボっているなと電話 すると、案の定うちのアカウントはちゃんと登録されていなかった。まああの 会社はこんなもんだろう。手配を待つしかない。  さらにもう一度電話し、結局ワイヤーにノイズが乗るという物理的なトラブ ルで、ケーブルはお預けとなった。明日もう一度やり直しとなる。がノイズが 問題となると、この家のケーブル自体が古くて駄目なのかもしれんなあ。その 場合は電話線を使った ADSL 頼みとなるが、電話線も古いということも考えら れる。とほほ。 ----------------------  夜MKとBRが来る。皆が寝静まった後にMKとコソコソと話しているとな かなか楽しい。まだケーブルモデムが開通しないので、「お前さんが階下に住 むならこれからは、そういった不安定なインフラに左右されない糸電話だな」 などと言って、静かな夜にヒソヒソ盛り上がっている。早く住むことを決めな よ、ほかに問題がないのなら。
■ 01/04/09(月) 15:27:05 □ アパート掃除
 午後遅く萌が目覚めてから、アパートへ掃除に行く。駐車場で車から降りる と、萌が「フン! フン!」と興奮し始める。ああやっぱりここを家だと思っ てるんだなあ。なんだかちょっとかわいそうだが、まあ新しい家でもハッピー なんだだからすぐに切り替わることだろう。実際萌は毎日非常にハッピーだ。 引越しでストレスがかかるかなと思ってたのだが、猫とは違うらしい。  しかしアパートに戻ってみて俺は初めて分かったのだが、考えていたよりも はるかに多い荷物が残っている。あと車1往復で行けるだろうと思ってたのだ が、車にぎゅうぎゅうに詰めても3往復という感じ。せっかくトラックを雇っ たのに、なんでもっと積まなかったのだろうと後悔する。まあ今となっては仕 方がない。  ともあれ本当にギュウギュウに詰めて、第一弾を終わらせ帰ってきた。もう 8時を過ぎ、夜の Lougheed を逆方向に帰っていくのは初めてのこと。もう飯 を作るには遅く、KFC でチキンを買って帰る。KFC の前の路上で PoCo の小さ な町を眺めていると、ここが俺たちのホームタウンなのねと感じる。帰ってか ら異常に塩辛いカナダの KFC チキンを食いつつ、「チキンをテイクアウトし て帰るなんて、俺たちは実にファミリーだなあ」と話す。
■ 01/04/12(木) 11:46:51 □ フランス戦のビデオ
 家具を揃えに IKEA。Richmond への往復、New Westminster はどこもかしこ も大渋滞であった。あのへんは産業地帯でトラックが多く、ハイウェイへの乗 り降りがあるので時間帯によってああなるらしい。渋滞なんてもう東京時代以 来 10 年近くまともに遭っていなかったので、実にぐったりした。  コキットラムから PoCo に入るところでいつも Lougheed の流れがよくなる のだが、そこで今日は「ああ家は近い」と安堵感を感じた。だんだんアットホー ムな気分になってきているようだ。 ┏━━━━━━━┓ ┃ フランス戦 ┃ ┗━━━━━━━┛  夜、フランス戦のビデオをやっと見る。日本選手たちはそれほど上がってい るという感じはなくいつも通りにやっているのだが、足が地についていない。 明神なんか、本当ならデュガリーからボールを奪いにトライするだけの力はあ るはずなのに、ダッシュでずるっと足が沈み込みついていけないという感じ。 そのうちに1、2点目の、まったく力が抜けるつまらない失点となってしまっ た。がそのあとも特別くさることなく日本は黙々と頑張っている。あのヘボな 失点がなければ、前半押されながらも0-0では行けたんじゃないかな。  日本の選手がフランスの動きについていけないのは、ピッチも悪いんだろう が、やっぱり技術とマインドゲームの部分が大きいんだろうと思う。解説の人 が「フランスの選手は無理な体勢になっていない」といっているように、ここ までずるずると滑るのは日本の各選手がアクションごとにどこかバランスを崩 しているからだろう。それは相手が逆を取るのがうまく、そして裏を取られる ことの恐怖から日本選手の体にブレが生じるからと見える。相手の技術への恐 怖を拭い去り常に冷静に対応しないとついていけないのだろう。伊東などはこ の中ではきちんと走れている。やはり体が小さくバランスがいいからかな。  30 分過ぎからは俺がネットで見ていたように、日本が攻めようとはするも のの、フランスにボールを奪われるという繰り返しになっている。前半終了。 やっぱりネットで見たときと同じ感想で、まったく適わないが別にどこの強豪 とやっても日本はこの程度であり、びっくりするほどの体たらくではないとい う感じ。この後大差がついたから騒ぎになっただけで、修正は不可能じゃない なと感じる。この後2トップにし右に伊東を出したというのは妥当な采配だろ う。左に中村・三浦・本山しか札を持たず、もっと攻守ともぶつかれる選手を 用意してなかったのはトルシエの読み違いなのだが。 ----------------------  後半。ヘッドで3点目、DF ラインのミスで4点目。ライブで見たときはな ぜトレセゲに簡単に振り切られてしまうのだと DF 個人に対して怒りを感じた が、DF が 2 人しか残っていなかったので戦術的なポカミスであった。もうこ の時点では精神的に駄目になっていたのかな。  ともあれ、こんな試合になっても中田、名波、西澤あたりは黙々と攻めてい る。やはり3年前よりは今の方が、攻め手はあるのだ。5点目はカウンターア タック。戻っていなかった中盤と守備のポカミス。戻る時間がないほどのスー パーカウンターではなかったのに。 ----------------------  終了。やはり全体的にいって、大敗だがそんなにガックリくるほどのことで はないなと俺は思う。弱点は多数出たが不治の病というわけではなし、攻撃時 にはいいプレーも出ていた。フィジカルがフィジカルがとファンは連呼してい るが、それは適わないことは最初から承知でやっているのであり、だから面白 いのではないか。要は格の違いに負けたのであって、格を乗り越えられる技術 と組織力と自信をつけなければならないという命題は WC98 から変わっていな い。道は遠いが、悲観的になることはないと思う。  トルシエは今どう思っているか、記者会見を読んでも練習レポートを見ても 今ひとつ分からない。迷っているようにも感じられる。中田がチームを引っ張っ てくれれば、スペイン戦でがらりと変わっても不思議はないのだ。トルシエが なにをするよりも、中田のリーダーシップこそが効くと思う。彼にメールを送っ てみよう。  しかし、フランス相手にこれだけのプレーをした中田が依然ベンチにも入ら ないとは。ローマとはいったいなんなんだと怒りが湧いてくる。

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