【Journal】「おやすみ。サンキュー」


■ 02/12/18(水) 11:09:29 □ クリスマスプレゼントが届く ==========================================================================  イングランドから郵便でプレゼントが届き、萌が「プレゼント!」と興奮し ている。仕方がないので昨日設置したツリーの下にプレゼントを並べることで お茶を濁すが、そのうち萌が開けちゃうかなあ。あと1週間待てというのは難 しい。  そして日本からもプレゼント。すごい内容! プレゼントもすごいが、信州 りんごが入っている! こんなものを輸入していいのかと驚くが、これ以上う まいりんごは世界に存在しまいとMとBRが狂喜するのであった。数年ぶりに 食べる長野の新りんごはしゃっきりすっきり。うまいなあ、ほんと。 ----------------------  夕方クリスマスライトを見に近所を散歩する。すごい飾り付けの家が多く、 萌も大喜びであった。  夜、ビデオで「ハリーポッター」を初めて見る。役者が皆異常によくて面白 そうではあるのだが、英アクセントが半分以上聞き取れないので、本を読んで ない俺には話の流れがよく分からずイライラする。「ジュマンジ」が好きな萌 も、映像のどこを楽しめばいいのかよく分からない様子。Mが背景を説明して はくれるのだが、物語に入っていけず半分で中止、また今度ゆっくり見せても らおう。とりあえず映像的にはあまりワンダーが感じられず、なんで猛ヒット したのか不思議。最新 SFX のわりには昔の合成みたいな感じの飛行画面が、 萌と一緒に百万回見ている「魔女の宅急便」に劣るなあと思った。「ラピュタ」 が見たくなる。
■ 02/12/23(月) 11:15:17 □ Rudie Can't Fail
 ジョーストラマーの訃報が入る。KB たちにメールを送る。 >  夕方うちの奥さんがキッチンでカナダ国営ラジオを聞いていて、「ト > モ、クラッシュの誰かが死んだわよ」と教えてくれたのよ。「だ、誰が?」 > と慌ててキッチンに行くと、それがジョーのことだった。「ジョースト > ラマーは 50 歳でした、ではクラッシュの曲を1曲お送りします」とア > ナウンサーは、「Rudie Can't Fail」をかけました。 > >  カナダではクラッシュは実にまったく無名だったのであります。妻は > 私が好きだから名前を知っていただけだし、クリスマスでうちにやって > きた妻弟のドラマーに「ジョーストラマーが死んじゃったよ」と言って > も、「誰それ」と言われてしまった。「クラッシュのボーカリスト」 > 「うーん知らんなあ」「ほら、80 年代パンクの、クラッシュ」「うー > ん知らんなあ」―――という不毛な会話。そんなこの国では、国営ラジ > オで追悼のため1曲流れただけでも、よしとすべきなのかもしれない。 > >  しかしジョーが 50 歳だったと聞いて、ジョンと僕らが失った年月も、 > とんでもなく大きかったなあと改めてがっくしと思いました。 ----------------------  クラッシュを聴きながら仕事を続ける。適当に Newsgroup からベスト盤 MP3 をダウンロードしただけなのだが、ことごとくが昔聴き込んだ名曲だ。ほ んとうにこれだけ大量の名曲を残したバンドなのに、なぜに忘れ去られたかの ようになっていたのだろう。
■ 02/12/25(水) 13:08:15 □ 萌の静かなクリスマス
 待ちきれない萌に起こされ、朝イチでプレゼントタイム。次から次へとプレ ゼントを渡されるので、萌はどのようにエキサイトしたらいいのか困っていた。 日本から届いたジブリ CD などに大喜び。メインはもちろんこないだ買ったドー ルハウス。お客が揃うのは都合により明日となり、静かな静かなクリスマス。  グランマに買ってもらった大きなイーゼルでさっそくペインティング。ラッ キー萌。絵筆に絵の具をたっぷりなつけて、いひひひと笑っている。  萌がいない頃、カナダのクリスマスは準備が大変すぎるし、当日はおお事過 ぎて気持ちが乗っていかないものがあると思っていたのだが、こうして萌のイ ノセントな喜びを見ているといいなと思う。  俺は、要は両手で足りないほどのプレゼントを子供が一気にもらうというの が too much で overwhelming で、それが苦手なんだな。萌も午後には「プレ ゼント疲れ」で寝てしまったわけで。だけど、こうしてクリスマスの朝にナイ スなものが新しくやってくる、というのは素晴らしい。  LDが来訪し、クリスマスムードが高まってきた。
■ 02/12/26(木) 17:27:42 □ ハッピークリスマス
 家族が全員揃い、萌は大興奮中。萌は夕方もう疲れきっているのだが、パー ティは終わらない。いつパタリと寝てもいいように、晩飯をやっておこう。 ----------------------  眠ってしまうだろうと思ったら寝ず、皆が帰った後はどうにかして今日まで のファンタイムを継続させようと、必死になって俺を引きずり出して遊ぼうと するのだった。かわいいやつ。だが寝てくれ。今年はいつにも増してにぎやか なクリスマスだった
■ 02/12/31(火) 13:33:34 □ 中華スーパーT&T
 LDに頼まれ明日の新年鍋のために中華スーパーT&Tで買い物。うまそう なものは多いのだが、日本で売ってるものと少しずつ違うので、なかなか悩む。  結局鍋ものは揃ったのだが、今夜の晩飯用に買ったバラ肉がひどかった。普 通のスーパーにはバラ肉がなかなか売ってないから喜んで、小さなブロックを スライスするよう頼んで買ったのだが、店員がブロック肉を入れたのはシュレッ ダーだったのである。肉をポンと放り入れると、裁断されたストリップとなっ て落ちてくるという。スジや軟骨はもちろんそのまま。見るだけで食欲が失せ る。やっぱりカナダにはまともな生肉用スライサーなんてないのであった。がっ くし。  それでも頑張って料理し食べてみると、めちゃくちゃまずい。切り方がひど いのもあるが、豚の質がそもそも悪く、さらに肉の磨き方が半端で食べられな い堅い皮脂が残っている。肉は堅いし油はギトギトだし臭いはあるしで、皆半 分も食べられずさらにがっくし。これはなにか煮込みにでも使うものだったの だろうか。がっくし。  が、アジアの年末的喧騒がそれなりにある中華スーパーに行くのは、大晦日 気分が出てなかなかよかった。その他のカナダはまるきり平日だもんなあ。あ と 30 分で 2002 年も終わる。今年は日本旅行とそのときの萌の病院通いだけ がおお事で、あとは本当におだやかかつあまり生産的ではない一年であった。 来年はもうチト頑張りたい。まずなにはともあれ、Mにマスターを取らせない と。
■ 03/01/01(水) 18:06:15 □ SHの鍋新年会
 大雨の新年。うちでSHの鍋新年会をやった。昨日揃えた食材はだいたい当 たりで、そこそこおいしい鍋をいただけた。ドイツ系グルメのADも大喜びで、 「ダシ」の銘柄を知りたがっていた。なにかが足りない感じもしたのだが、な んなのか分からず。―――あ、餅だ。忘れてた。
■ 03/01/18(土) 11:35:41 □ 正月以来のお休み
 ダウンタウンでアンチ・イラクウォー・ラリー(デモ行進)があり、Mたち はLDと共に当たり前のように出掛けて行った。萌にもこの楽しさを体験させ るのだと連れて行ってくれたので(デモって楽しいのだろうか?)、俺は正月 以来初めての完全オフ。ふー。プレミアリーグを見ながらコーヒーを飲み本を 読む。ふー、なんというありがたい朝。
■ 03/01/21(火) 12:12:58 □ 中華野菜炒め
 今日はモールで用足し。例によってご機嫌な萌が楽しく、充実した買い物ツ アーだったのだが、T&T で材料を仕入れ気合を入れて作った野菜炒めが駄目駄 目で、がっくりしてしまった。エビもタケノコも中華野菜も皆まずかった(泣)。 ふー。なんか T&T で買い物をするたびに、中国香港人は家ではそんなにうま いものを食ってないのかなと思う。それともカナダじゃ仕入れに限度があるの かな。とりあえず売ってる食材やソース類は、相当に期待はずれなことが多い。 ----------------------  新年ファイル整理をやっていて、陽水の「結局、雨が降る」という歌を聴き ジーンとしてしまった。なぜジーンとするのかよく分からないのだが、幼時か ら思春期そして現在に到るまでの、あらゆる音やコトバの記憶を、このビート ルズそのもののメロディを持つ歌がかすっていくらしい。ふー、日本人でよかっ たわいと思う。  それから元はじめという人の歌。最初に聴いたとき、なるほど声はすんばら しいけど、「Little Wing」や「冬のサナトリウム」なんか、レコード会社の バンドマン崩れのプロデューサーが山っけを出して選曲してるな、彼女が自分 で好きで聴いてきた歌じゃないだろうという違和感を感じたのだが、あらため てホームページを探してみたら驚くべき若さのきれいなお嬢さんだった。この 人があんな声を出すのかと衝撃的。こりゃますますプロデューサーを疑う。こ の、"天が奄美大島に落としたシンガー" にのぼせ上がり、「これも歌わせて みたいあれも歌ってほしい」と有頂天になってるオヤジの顔が目に浮かぶ。あ まりヘンな仕事をさせないで、いい曲を作って歌わせてあげてほしいものであ る。
■ 03/01/29(水) 10:56:00 □ レベルの高い信頼やリスペクト
 今日は久々にひどい雨。今年はどうやら雪はなしのようだな。  この頃、「あ、それ触っちゃ駄目」などと俺が止めるたびに、萌は「ノー萌 タッチング・○○? あぶない?」と必ず再確認する。不平を言ってるわけじゃ なく、「あ、これもノータッチングなの? なるほど」と納得している様子。 なにか悪さをして「駄目でしょ!」と叱ると、催促されなくてもこちらの顔色 を見てまじめにごめんなさいと答える。なんかこれまでと違い、俺たちの言葉 や感情をしっかりと受け止め、一つレベルの高い信頼やリスペクトが育ち始め てるように思う。  また、朝俺が眠そうにしていると「どうしたの? Tired?」と訊ね、お昼 の時には「だいすき・ごはん」と喜び、ノリ食べる? と訊ねると「そうです」 と答える。こんな会話をいちいち教えているわけじゃないので、俺とMが話す 中から自然にピックアップして、正しい文脈で使い始めたのだ。英語のボキャ ブラリーに追い付いていくのは本当に難しいが、だんだん会話が自然になって いく。
■ 03/01/31(金) 13:36:40 □ Pocket PC のうれしさ
 大学へ行くMをバス停まで送った後、萌とモールへ。別に買うものはないの で少し萌を遊ばせてすぐに帰ろうと思ったら、萌はモールでのあれこれの品定 めや喧騒が好きになっているので帰りたがらない。まあ家で遊ばせるよりは新 しい遊びを考えずに済み俺もラクなので、ランチを買って午後をここで過ごそ う。サーモでウーロン茶を持ってきてよかった。  Pocket PC は本当にありがたくて、カバンに入れておけば存在を忘れてしま うほどの小さな機械に、読むものも書くものもある。整理したいデータもここ にある。こうして予定外の外出になったときには、しみじみとうれしい。
■ 03/02/02(日) 11:12:44 □ P家訪問
 午後からP家を訪問する。萌がえらいシャイで最初は困ったのだが、じきに Mイちゃんと仲良くなり、最後は帰るのを嫌がるくらいであった。帰ってから、 「MYちゃんと遊んで楽しかった?」と訊ねると、「MYちゃん、大好き」と いっていた :-)。 ----------------------  借りてきた「ラピュタ」は、活劇シーンは萌も興奮して見ているが、会話シー ンなどは難しすぎる様子。だんだん「なにこれ? なにこれ?」と質問にキリ がなくなってしまい、あきらめた。やっぱり子供向けのアニメではないので、 難しすぎるな。しかし本当に面白い映画である。あのロボットのシーンは、何 度見ても胸が詰まる。
■ 03/02/05(水) 13:10:53 □ ラピュタとディズニー
 萌が「ラピュタ」を気に入ったので、毎日 30 分ほどずつ見ている。怖いシー ンはスキップする必要があるが、本当に素晴らしい。俺が見たことのある宮崎 アニメ中、アイデアの詰まり具合ではこれがダントツだし、つき動かされるエ モーションの強さでも一二を争う。最近のも見てみたい。  英語版はないのかなと調べてみると、やはりディズニーが版権を持っていて、 「無音部が多過ぎて音楽の追加が必要」「長過ぎて子供は疲れる」等の理由で、 「このままでは公開しない」といっているのだそうだ。とんでもない他文化無 理解、横暴さ。「ディズニー印」にしてくれなどと誰が頼んだというのだ。
■ 03/02/06(木) 15:23:37 □ プレイグラウンドの孤独
 今日も天気がいいのでプレイグラウンドへ。すごい数の子供たちが大騒ぎを しており、萌もグループに混じ入って遊びたいのだが、年齢が違うのでプレイ に加われない。こういうときは、いくら俺が専属で遊んでやれても駄目だな、 兄弟がいないとかわいそうだなと思う。近所の子もみな大きくて、萌の年頃の 子はいないしなあ。まあEMなんかは遊んでくれるんだけど。
■ 03/02/07(金) 14:42:06 □「ハリーポッター」の謎
 天気が久々に悪い。萌を連れて買い物にいこうと思ったのだが、朝のスイミ ングで疲れているようなのでボツ、クリスマス以来保留にしていた「ハリーポッ ター」を英語字幕付きで見ることにした。  半分ほど見たところで、これはちょっと?  と思い始めたのだが、最後の 戦いに臨むチェスのシーンあたりからはもう気持ちが覚めてしまっていた。い い絵として記憶に残るのは冒頭の魔法のショッピング街や無限階段だけで、作 り手のイマジネーションがほとんど感じられない。ストーリー的にも、たとえ ば父母が高貴なウィザードだという以外に、ハリーポッターが主人公である理 由が分からない。原作はもっといいのかもしれんけど(Mはそう言っている)。 ----------------------  「ハリーポッターを見たけど、なんかいいとは思わんなー」とMに言うと、 なんでよとその訳を聞きたがる。「第一にハリーに個性がないじゃない」「そ んなことないわよ、ハリーはさまざまなことを達成して、それでもうぬぼれな いでナイスなところがいいじゃない」「だけどいろいろコトを達成するのはハ リーが主役だからで、彼が特別なところはなにもないじゃない」「そんなこと ないわよ、ハリーは勇気があるじゃない。最後の敵なんか、誰もがその名前を 口にするのさえ恐れる邪悪な敵だったのよ」「その敵に相対するのも、ハリー が主役だから、それだけって感じだったけど」―――と、感じ方が全然違うよ うであった。  もしかすると、小さくてひ弱でなにも特別なところがないけどナイスで謙虚 で勇気があるヒーロー、というのが「怒れるアメリカ人」に満たされたハリウッ ド映画に飽き飽きした人々にウケてるのだろうか。最近萌と一緒に見てるせい もあってどうしても「ラピュタ」「ナウシカ」と比べてしまうが、ナウシカが 見せた憎しみを超えていく悲しみと慈しみや、シータやパズーが最後にムスカ に対してみせる態度を、そうした人々に見てもらいたいと思う。 ---------------------- http://tv.2ch.net/movie/kako/1007/10075/1007578151.html > クディッチのシーンまでは話が一直線なので大変面白く観賞できた。 > が、後半は頂けない。思わせぶりな伏線をばらまくだけの雑な展開には > 呆れ返るばかりだ。 (snip) > 実際には4時間分のシーンを撮影してあるって話をどこかで読んだけど、 > その情報が確かなら、今公開されているのは本当にただのダイジェスト版 > ってことなのかもね。憶測だけど原作のエピソードを全て映像化した > 4時間の正篇ってのが作り手の最終的な目論見で、そこから切り出したのが > 今回の2時間半の短縮版・・と考えれば後半の展開のめちゃくちゃさ加減も > 何となく納得できる。  という評が見つかった。ああやっぱそうなのねと納得。
■ 03/02/11(火) 11:52:45 □ 萌の友だち
 ダンスクラスに行ったMが落ち込んで帰ってきた。萌がクラスの他の子と友 だちになろうとしてるのに、その子らが(むろん悪意はなく)つれないのだと いう。それを見ていて切なさに泣けてきたのだという。「萌には同じ年頃の友 だちが必要なのよ」。  この頃俺がプレイグラウンドで感じる、「いくら俺が専属で遊んでやれても 駄目だな」という無力感と同じなのだが、どうしたものか、デイケアに預ける べきなのか。3歳になったら、「日本語幼稚園」というのを具体的に検討して みようと思う。  悩みつつも、2月とは信じられないほど素晴らしい天気の中 Oxford パーク へ行く。ランチを食べてしばらく遊んでいると、女の子がグランドペアレンツ に連れられてやってきた。自然と遊び始める萌と同い年のEM。聞けばEMも 年の近い友だちがいないのだそうで、ならばと毎週月曜ここで遊ぼうというこ とになった。これで少し気持ちが明るくなる。  しかし里は春。Mが昨日「もう春なのよ」といい、そんなバカなと思ったが、 庭の草木は事実すでに芽吹いているのである。
■ 03/02/15(土) 21:15:49 □ 日本のTVビデオ
 今日も雨。萌と遊びつつ、借りている日本のTVビデオを見ていた。キタロ ウなんかは今でも作られているようで、憂歌団があの主題歌を歌っており、内 容も怖さが全然ない明るい妖怪アニメになっていた。いまどきは怖いものが多 すぎるので、それでいいのかもしれない。  その後見た「はじめてのおつかい」というショーは、4〜5歳くらいの子供 にお使いをさせてそのけなげさに皆で涙ぐむという番組。子供はお使いの達成 感に嬉々とするだろうしその愛らしさには疑いはないが、子供に困難なミッショ ンを与えてその葛藤ぶりを楽しむという大人の意図に納得できない。子供がけ なげなのは当たり前で、それをわざわざ確認して泣くというのはなんなのか。 重い荷物を運ばせるタスクなんて、子供が泣くのを聞いて「なんなの? なぜ 子供たちが泣いてるの?」とMが仕事部屋から出てきてしまい、あわててTV のスイッチを切ってしまった。カナダでこの番組をやったら、怒る人が多いだ ろう。  だいたい、お使いの道中ずーっと周りを一般人を装った(?)カメラマンと いう「知らない大人」が取り囲んでいるわけで、その異常さに警戒感を抱かな いほど我が子は幼いのだと、この親たちは危機感を感じないのだろうか。まあ TVじゃなかったらまだあんなお使いなんてさせないんだろうけどね。
■ 03/02/16(日) 24:29:50 □「おやすみ。サンキュー」
 午後雨が止んだのでプレイグラウンドへ行き、そこにいたボーイズとバババ と走り回る。萌は「Run Away!」がとにかく大好きなので、追いかけてくれる 子がいると大喜びであり、ありがたい。  おかげで帰って飯を作って食べると俺はえらいくたびれてしまい、横になっ て萌のリクエストに従ってまた「ラピュタ」を見ることにした。萌はこの映画 がえらい気に入っている。「トトロとキキとポルコとラピュタを見たけど、ど れが一番好き?」「ラピュタ、だいすき!」。まあ常に一番新しいアニメが好 きなんだろうけど。  そして風呂に入り夜食スナックを食べて一日が終わったのだが、Mに連れら れベッドに向かいながら萌は、俺に向かって「おやすみ。サンキュー」と言っ たのである。これにはMともども感動してしまった。なにかをしてやって礼を いわれるだけでもうれしいのに、この「サンキュー」は明らかに、「今日はど うもいろいろとありがとう」という general サンキューだったのだ。おつか いなどさせずとも、これだけで泣ける(笑)。萌は、「今日はいろいろ遊んだ なあ」という具合に頭で把握できる時間のスパンが長くなっており、うれしさ や感謝といった抽象思考までもその中でオーガナイズできるようになってきた んだなあと思う。なんとラブリイなことかしら。

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