【Journal】さよならSR


■ 01/03/06(火) 13:17:48 □ SR250 動かず!
 昨夜、バイクを forsale グループに出した。なにしろ押しがけでしか始動 しないんだから売れるのかどうかまるで分からんが、このままじゃ引っ越しの ときに困るだけだ。なんとかしなくてはならない。  するとなんと半日でバイクを見たいという人がメールをよこした。焦ってガ レージに降りテストしてみると、エンジンがかからない! トライすることお よそ 10 回、汗だくヘロヘロになってプラグを見てタンクを見て、車のバッテ リーをつないで電気系統を見たが異状は見られない。プラグがまったくぬれて ないので、キャブが詰まってるなーという感じ。どんなマシンでも、放置する と必ずこの問題に行き当たる。弱った。掃除すれば直るのだが、俺には技術と ツールがない。  Mに相談してみると、またその分値下げすればいいではないかという。カナ ダ人の感覚ではそういうものなのかなと、とりあえず問い合わせの人に事情を 説明するメールを送る。彼がトラックで来てくれるなら、いくらでもいいわ。 ふー。   ----------------------  電子本サイトで紹介されていた「QX エディタ」というのを今試している。 「プロの作家が意見を出して作った」のだそうで(別にその売り込みはどうで もいいのだが)、秀丸にない興味深い機能がたくさんある。まさか今から秀丸 を捨てるのは無理だと思うが、仕事など急ぎのとき以外に使って試してみよう。 ┌──┬─────┐ 秀丸がマクロでやってる機能が、ほとんど最初から実 │タイ│本文 │装されてるなあ。―――おー、左のコラムにアウトライ │トル│ │ンが一発で作れる。これはすごい。だんだん興奮してき │ │ │た。こいつはちょっとすごい発見だわ。 └──┴─────┘  秀丸は実際 Win 3.1 時代から基本的に変わってないし(そこがトラッドで いいわけだが)、ここ 3 年くらいは進歩が頭打ちだったのだが、その間後発 のエディタ類はものすごい進化をしてたようだ。
■ 01/03/07(水) 11:26:53 □ SR250 あっけなく売れる
 ひどい筋肉痛..........(=_=)。あれだけバイクを押したのだから予想され たことか。  昨夜に続いて QX の研究。いきなりマクロ作成に行きたいところなのだが、 QX マクロは眺めても言語が何も分からない。うーむ。だがしかし、マクロの 登録からして秀丸よりも世代があたらしいという感じがするなあ。  バイクを見たいという人が、事情は分かったからとにかく見てみようと早く も今夜訪ねてくる。カナダ人は行動が早くて助かる。トラックで来て一発でト ランスファーが済んだら万々歳だ。 ----------------------   ┏━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃ SR250 あっけなく売れる ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━┛  売れてしまった。最初に連絡してきた日系三世のNさんという人で、子細に 状態を確かめた挙げ句、動くかどうか分からないギャンブルだからと迷ってい る。ちょっと考えたが、まあ引き取ってもらえれば御の字なのでさらに値下げ を敢行して it's a deal。モールに行って手続きをし、簡単に終了。この1年 間ずっと気がかりだったことが、あっという間に解決してしまった。  商談が決まるまでNさんはちょっと警戒気味だったのだが、そこからにこや かになり、僕は潜水艦のリモート操縦士(!)で日本にも行ったことがあるん だよといろいろ話してくれた。もうじいさんがカナダに来て以来百年だから、 日本の親戚との付き合いもないしあそこは外国そのものなんだけどさ。バイク は持ったことがあるのと聞くと、信じがたいことにトライアンフ、ノートン、 ハーレーを持っていたのだという。「子供ができたから皆あきらめたんだけど、 この小さいやつなら所有できるからね」。なあんだ、ああいうクラシック英車 に比べればこのヤマハの故障なんて軽いもんだね、心配してたんだけど簡単に 直せるねと俺も安心した。いい人に買ってもらえてよかったよ。  SR は彼のバンに乗って運ばれていった。それを見送りながら、急に SR に 乗っていたあの 96 年頃を思い出し、胸が締め付けられる。あいつにはじめて 乗ってトコトコと帰ってきたあの道、ガスを入れたスタンドが、今思えばこれ から俺たちが住む PoCo なのだ。あのときはバンクーバーから恐ろしく遠いな と思っただけだったが、まさかそこに家を買うとは。あの橋を渡って、川沿い の病院前を通って、「バンクーバーまで恐ろしく遠い、いつになったら帰れる んだ」と思いながらこのバーナビアパートの前も通り過ぎて、暗くなってから OAK に着いたのだった。  このバーナビに住んでからはじめて SR に乗ったときに、盛り上がらなかっ たんだよなあ。―――『昨日今日のツアーで、なんというかバイクがあっても せいぜい食品買い出しが楽になる程度で、昔みたいになにかが革命的に変わる のではないと分かってしまい、気が抜けた。どこへ行っても茫漠としたハイウェ イ地帯。なすすべもないという印象』―――その気分のまま SR は壊れ、Mが 懐妊し、ホンタス号の人となってしまった。実際ホンタス号は、あのとき決断 して買ってよかったと思っている。ボロだけど、まだまだ堅実に働いてくれそ うだし。  そんなわけで SR、お前と過ごした時間は実質じつに短かったのだけれど、 その中にもいくつかは思い出があるんだぜ。お前の手入れをした OAK アパー トの路地。お前に乗ってオフィスに通ったあの冬の充実。これからはNさんが、 つれない俺の代わりにきっと可愛がってくれるだろう。たまたまご先祖は日系 というのも縁がありそうだし。しあわせに暮らしてくれ、俺の SR。
■ 01/03/08(木) 12:02:25 □ 秀丸様の底力
 午後プールに行くと掃除中で水がなかった。ありゃりゃ。仕方がないのでバー ナビの公園を散歩。ひなたでは暑いくらいの、春だ。萌が自分の足で歩きたがっ ているので、靴を買ってやらなければならない。 ----------------------  QX にはなんとワードカウントまで付いていることに気がついた。すごい。 ほとんど考えられるありとあらゆる機能が埋め込まれてるなあ。秀丸はクラシ カルな美意識を持ったスマートなエディタなのだが、こいつはひたすら高機能 を求めたカシオの腕時計みたいな感じだ。その分リソースも食うので仕事時は たいへんかもしれないが、このマーク&ジャンプ機能の強さを試してみたい。 ┏━━━┓ あ! 秀丸にも [強調表示の一覧] なんていうコマンドがある。  ┃逆転!┃知らなかった。1999/03/23 V3.00 からこんな機能がついていたん ┗━━━┛だ。これを今まで知らなかったとは痛恨である。これでついに、仕 事中自分がファイルのどこを編集しているのかが、一発で分かる。  まいった、やっぱり秀丸さまにかなうものはない。明日から秀丸のこの検索 &マーク部分を鍛えていこう。QX も実にすごいソフトウェアだが、シンプル でありながら必要なものをきっちりと抑えていた秀丸に、軍配は上がるのだ。
■ 01/03/10(土) 10:55:48 □ Web の不思議
 昨日夜中に、高校生のときに新聞配達をして買ったクリエイションの LP を 聴いていて、竹田和夫はいまなにやってるんだろうと検索してみたら、自前の Web ページが見つかった。なんとびっくり LA に住んで、クラブで演奏してる らしい。竹田のメッセージを読んでみると地元ミュージシャンとつるんで忙し くしてる様子。なんて頭がいいんだ竹田和夫と驚いてしまった。 ブルースロックギタリストなんて、日本では演奏をする場所すら得られない。 北米ならば、ちっとも儲からないだろうが毎晩思う存分ブルースをやって暮ら せるのである。実際俺が見たことあるブルースバンドのギターも皆うまかった が、竹田和夫となれば誰の耳にも違いは明白だろう。  それで思い付いて自分の昔のバンドの名前を検索してみると、俺たちが関わっ たほとんどすべてのバンド名を列挙している人がいる掲示板が見つかり、腰が 抜けた。な、何者だこいつは。 > ビリケンの映像って屋上で歌っている奴かな?懐かしいなぁ、、 > ビデオで欲しい!! > レコーディングといえば前述岩井氏のいた「ジャカタジール」もいいシングル > だしてました。録音、プロデュースは芸祭御用達の GOK STUDIO の近藤さんで > すからね!(P-MODEL の最初の奴とかトムキャットとか、、S&R マガジンのピ > ンクフロイドの記事とかで有名)ジャカタジールがマツダ主催の学生バンドコ > ンテストで2位とったのかな?周辺には「せいきまつ」(字全然忘れている (笑) > )やアブノーマルストリッパー(後にジータで活躍)とか濃いバンドがいまし > たね!  どういう掲示版なのかすら分からない妙なボードなのだが、記事を眺めてみ るとどうやら美術関係の掲示版らしい。あーなるほど。武蔵美のHCの友人か 芸大のHMさんの後輩で、俺たちのライブを見ていた人なんだろうなあ。記事 によればHCのジャカタジールでベースを弾いていたSGが、今やある美術分 野(俺にはどんな分野だか全然分からない)の大家なんだそうである。うほー。 それで美学校みたいな私設大学で教授をやってるんだそうである。うひゃー。 いやはや Web というものの意外さには驚かされるものだ。15 年以上前のこと を覚えている人が見つかり、あれきり会っていない連中の消息が知れるなんて。 ----------------------  Pさんが録画してくれた名古屋-浦和戦を見る。一日遅れでJ開幕戦が見ら れるうれしさよ。しかしどっちのチームにもイライラさせられるなあ。浦和は 小野がボールにぜんぜんからまないもどかしさ(小野もチームも悪い)。名古 屋は、ストイコ頼りの単調さ。  ストイコビッチは味方のパスの精度が足りないと分かってるので、わざと群 集から遠く離れたサイドでばかりボールを呼んでいる(パスがぶれても処理で きるように)。そこに皆が一目散にボールを送るわけだが、やはり受ける位置 があれほど勝負ポイントから遠いと勝負は先送りされるわけで、ゴールから遠 い場所での華麗なストイコの舞は楽しめても、決定的なシーンになる確率は低 い。ストイコビッチがゴール前でボールを受けて勝負をかけるシーンをこそ見 てみたいのに、そんな幸福なシーンはやってこないのである。名古屋はこれし かないから優勝できないわけだ。あなもどかしや。 ----------------------  秀丸のことをあれこれと調べているうちに夜も更けてしまった。秀まるおさ んの作った「鶴亀メール」というβ版メーラーも試してみた。これがなんと、 表示と編集部分が秀丸なのである。秀丸マクロもそのまま通るあたりが素晴ら しい。今さら新しいメーラーを秀まるお氏が作ってどうするんだろうと半年間 無視していたのだが、なるほどわざわざ彼がメーラーを作る意味はあったのだ。 しばらくテストしてみよう。長いこと世話になったが結局日本語にはフル対応 してくれなかった Agent から、メールに関してはすっぱり足を洗うことがで きそうだ。
■ 01/03/12(月) 13:11:59 □ 鶴亀メール
 鶴亀メールにメールを全部インポートしてみた。やっぱりベータ版で、完成 度がやや低い。コマンドの位置が散っていて使いづらいし、インポートしたメー ルの一覧が汚くて見にくい。  が Agent 的に一画面構成にすることもでき、そうするとかなりすっきりし た構成になる。そしてメールを開いて読み始めてみると、やはりそこは秀丸そ のもので、今までのどんなメーラーよりも読みやすいのであった。MLのメー ルを読みながら、その場で不要なバナーを削除するなんてこともできる。 ----------------------  電子本MLに、真剣に電子本を売りたいのなら価格競争力がないと駄目だろ う(電子本であることのメリットは読者にはないから)という厳しめな意見を 書いたのだが、オンライン作家たちからはなんの反応もなかった。Nifty 競馬 フォーラム入会時にいきなり「なぜこんなにつまらない話題ばかりなのか」と 書いて ^_^;、どえらい目にあったことを思い出す。だがまああのときはネッ トというものが分かってなかったゆえの勇み足だったのだが、今回は意見を出 してのことなので仕方がない。  レスのつながり上返事を書いてきた人の反応にも、「こういう夢のない金銭 の話はあまりしたくない....」という気配が漂っている。表現者なら誰だって 苦い思いを味わって進んでいるわけで(俺だって 20 代はそればっかりだった ぜ)、そこを避けて夢ばかり語っていても展望は少ないんじゃないかと思う。 値段をまけるなんてことはあらゆる販売努力中いちばん簡単にできそうなもの だが、それでは沽券に関わるのだろうか。
■ 01/03/16(金) 11:15:16 □ 秀丸と鶴亀メール
 秀丸と鶴亀メールのサポート掲示版のログを一気にダウンロードし読んでみ た。機能的にすでに枯れてしまった秀丸で、改造のネタが尽き手持ちぶさたに なったヘビーユーザーたちが、新しいトーイを手に入れ燃えているといった印 象。マクロの関数なども。そんななかから有用な意見を秀まるお氏が掬い取っ て制作してるらしい。これほどユーザーの意見を聞く人だったのかと驚いてし まうと共に、その掬い取りように芸があるなあと感心してしまう。  俺も鶴亀メールへの要望を書いたのだが、秀まるお氏がすぐに返事をくれた。 いちばん要望したかった表示関連のスマートさは、皆でよってたかって高機能 を目指している現時点では時機尚早なのかもしれないと思っていたのだが、一 発で採用され一晩で実装されてしまった。ありがたや。 ----------------------  電子本MLに、『本は「作品」をクリティカルに見られる第三者との共同作 業によって作られるメディアだということの認識が、「横町作家」には決定的 に欠けていた』という、オンライン作家たちへの批評が紹介されていた。じつ にその通りで、俺も最初から感じたように、オンライン作家たちには編集と校 正と批評家のすべてが欠けているという弱みがある。「厳しい意見は大歓迎で す」といくら言っても、厳しい意見を直接吐ける人などそうそういないゆえ、 本当の批評が得られないのだよな。やっぱり値段を下げてとにかく売ればいい のだよ。売れないことには読まれないのだから、真の批評も出てくるはずがな いのだ。

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