サンキューという女の子 (2)('93夏)
    93/08/04

     昨秋サンキューの体調を巡って大騒ぎ(空騒ぎ?)になっている時に、表にあ
    らわれていたのは田原騎手と熱血な厩務員と、そしてサンエイの馬主でした。
    佐藤調教師はとうとう最後まで現われず。ぼくは、なんだかおかしいと思い
    ました。

     一頭の名馬を巡ってこんなにたいへんな問題が巻き起こってるのに、調教
    師が美浦から出てこない。で、その代わりになのかなんなのか、やたらに高
    姿勢の馬主が現場を仕切っている。--------ヘンだ。いったいこのサンキュ
    ーの関係者というのはなんなのだろうと思いました。だれか正義の王子が、
    あそこからサンキューを連れて逃げ出してくれないだろうかと思いました。
    体調が万全でないのなら、女王杯に出さないでくれよと思いました。
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     そしてサンキューが負けても、その後有馬記念であんなことになってしま
    っても、その責任を負うことは誰にもできなかったのです。

     その後もサンエイの名の馬たちが毎年こうして、走る走る走る。そのたび
     ぼくは、悲しみが甦るのを抑えられないのです。

     奇跡のサンキューが故郷に帰れることになったとき、馬房は特製で畳が敷
    かれて快適である、なんてことがアピールされました。ぼくは、そんなのは
    なんにもならないと思いました。その畳敷きの馬房で横たわり動けないサン
    キューの姿が TV に映し出されたとき、これが現実なのだと思いました。

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