【Journal】ワンダーランドなエイジ


■ 02/11/01(金) 14:00:04 □ 余裕の AirCare
 現在 AirCare(排気ガス検査)中。スバルはなんと指定レーン(「Jeep and Subaru」)になっていた。検査中ホイールをみるとたしかに前後輪が完璧にシ ンクロして回っていて美しい。あっという間にテストは終わり、「すべてファ インですよ」といわれ終了。年式が新しいのでテスト項目自体も少なく(アイ ドリング検査がない)、2年分がこれで0Kとなった。  もらったシートをあとでシビックのものと比べてみると、単位が違うので比 較ができないが、かなりギリギリだったシビックとは違い、レガシィは大余裕 のクリアとなっていた。やはり8年分新しいのだから当然か。 ----------------------  WRC オーストラリア始まる。コリン・マクレーと突然コンビ別れしたニッキー・ グリストがさっそく解説になっていて、なんせ先々週まで戦っていた現役コ・ ドライバーなんだから解説がむちゃくちゃ面白い。「サインツは変なドライバー で、異常に細かいペースノートを使うんだ」「プジョーを破るのは今のところ どうやっても不可能だ」「ペターの時代は確実に来るよ、スバルももっとよく なるだろうし。あの独特な AT システムがいいのかどうかは異論があるけどね」。 うーん、面白い。  WRC は面白い。プジョー&グロンホルムが強すぎるが、2位争いだけでも本 当に面白いのだ。
■ 02/11/06(水) 12:41:26 □ なかなかMの苦闘は終わらず
 論文に詰まり、Mが無茶苦茶ダウンしている。ハタで見ている方も気の抜け ない日々がまだまだ続く。  今日はBCの秋らしい雨。どこにも出かけられない。久しぶりにうまいもの でも作ろう。
■ 02/11/08(金) 12:55:07 □ 「クラッシュバンディクー2」漬け
 今日もMは論文をやらず「クラッシュバンディクー2」漬けで、なんやかや で俺は腹を立てていたのだが、夜になって一緒にそのゲームの攻略法を探って いると、やはり無邪気な気持ちになって笑ってしまう。Mも同じ気持ちだった ようで、ゲームを終えると俺に抱きつき、ありがとうというのだった。  いやまあこんなの日本に帰ったときに \1500 で買った中古だから、特に礼 には及ばないと答えると、「一緒に遊んでくれてありがとうって言ってるのよ」 と笑いながら、今はスランプでどうしても論文がはかどらな いのだと説明した。まあこんなゲームでいいならいくらでも付き合ってさしあ げたい。  「クラッシュ2」は最初デキが非常に悪いと思い、今もその考えに本 質的な変わりはないのだが、「各ステージでパーフェクトを達成するとジェム が取れる」というその1点がMの完全主義マインドをいたく刺激しており、 そこがうまくできている。  普通にクリアするだけなら単純でアイデアに乏しいゲームなのだが、パーフェ クトを達成するためには細心の注竟と努力とストラテジーが必要となり、燃え るのである。Mは論文のことを頭からスパッと追い払いたいという事情もあっ て(笑)、これまでのどんなゲームよりもはまっているようだ。
■ 02/11/16(土) 11:03:38 □ 波乱のWRC最終戦
 萌とMと俺がすべて風邪。俺が一番ひどい状態。以前はMと萌が風邪をひい ても俺は大丈夫だったのだが、こないだ熱を出したし、なーんかダメだ。これ がトシというものなのだろうか。  Mに、「前はこんな風邪をひかなかったよ」というと、「子供がいると違 うのよ、子供は家に風邪を運んでくるのよ」だという。そういうことなのかな あ。 ----------------------  WRC最終戦イングランド、グロンホルムが余裕のぶっちぎりだったのだが、 思いもよらぬイージーミスで横転リタイア! これで1位フォードのマルッコ・ マーティン、2位は我がスバルのペタ・ソルベルグ、その差3秒である。行け ペタ、行くしかない!
■ 02/11/17(日) 11:15:02 □ やったぜペタ
 ラリーブリテン最終日:ペタ、ガチガチの緊張状態で入りながらも、最初の ステージで早くもマルッコに 20 秒差をつけて逆転トップ。恐ろしいのはむし ろマシンが完調になったプジョーのバーンズだったのだが、そのバーンズの究 極アタックタイムすらも3秒上回っていた。怖いほどの速さ。車から降りると 顔がこわばって微笑むこともできないペタ。いかに集中しているかが分かる。 久方ぶリのスポーツ応援緊張を感じる。WCで日本戦を見ているときでさえ、 勝てると信じて楽観的に見ていたからなあ。  う、マルッコが7秒取り返す。う。やはりこの異常に冷静な若者もただ者で はないのだった。ペタは安全運転に入るわけにはいかない。が次のステージで はペタが8秒取り返す。よし、残りあと1ステージ 20km、20 秒は詰められる はずがない。とにかくミスさえしなければ勝てる。ラリーではそれが無茶苦茶 難しいわけなのだが。  そして最終ステージ、素晴らしい走りでゴールした瞬間ペタは、「よ、よし、 あとは祈るだけだね(次に走るマルッコが 20 秒詰めないことを)」と車載カ メラで声を震わせる。コ・ドライバは「いや、破れっこない。間違いない!」 と力強く断言する。ピットに戻ると同僚のマキネンが真っ先に飛びついてドア を開け、やってくれたぜとペタに抱き着く。「わ、分からない、分からないよ、 まだ(マルッコがゴールするまで)分からないよ!」とうれしい悲鳴を上げる ペタ。そしてマルッコが数秒遅れて入り、ペタ・ソルベルグの初優勝が決まっ たのだった。  現地解説のニッキ・グリストを含め、表彰台に集まった皆が喜んでいた。 「プジョーとグロンホルムに尽きるこのシーズンだったけど、最後にこんなに 素晴らしいファイトの末に喜ばしい勝利を見ることができて、本当によかった」 と、ニッキ・グリストは絶賛するのだった。グリストはなんせひと月前までコ・ ドライバとしてプジョーの桁違いの速さに徒労な思いをさせられていたわけで、 固着した勢力図の変化を喜ぶ気持ちがよく分かる。また、「プジョーがあんな 反則的に速くなかったら、ペタは勝つポテンシャルを完璧に持っている」とい うのは誰が見ても了解事項だったわけで(―――今シーズン、プジョー以外で ステージベストを叩き出せるのはペタだけだった―――)、それがかなってよ かったという気持ちも皆にあるのだろう。  WRCを初めてフルシーズン見て、本当に面白かった。来年は打倒プジョー のスバルとターマックなら無敵のシトロエンによってさらに面白くなることが 確定的なわけで、カナダで完璧に見ることができる唯一のスポーツエンターテ インメントであることよ。ありがたやありがたや。
■ 02/11/18(月) 10:56:53 □ 講談オヤジと学者肌
 おとといから新田次郎の「武田勝頼」を読み始めたのだが、現代ものも書く 人の歴史ものは、講談オヤジ池波と違って緻密さが面白い。戦国といえどもこ こに書かれたような心理のあやと政治駆け引きが争いごとのメインだったのだ ろうなあと、これを読めば強く納得する。講談オヤジが(強いもの好き心理か ら)ひいきにして好意的こじつけをする織田の残虐行為&徳川の卑劣さに対す る批評も痛烈。  あ、それから真田の戦略のすごさも、「真田太平記」よりもヒシヒシと伝わっ てくる。信玄亡き後に昌幸が各地を飛び回って軍師となり、山岳戦で大久保 (徳川)軍と信長軍を破っている。これがどこまで史実なのかは不明だが(新 田は各章の終わりにどの文献に基づいて書いたかを付しているので、ある程度 史実に近いように思われる)、信長を直接叩いたというところがすごい。「真 田太平記」では、やられる相手が芸のない脇役ばかりなので、「真田の武名」 というのがなんなのか、ピンとこなかったのだ。  池波の小説はハナシとして面白いが、「当時の武士はものを言わなかった。 ロに出して言うよりも、沈黙がなにより万感を語るものなのである」式のオヤ ジ型能書きが何度も出て来ると、げんなりするものがある。そうやって身内で 万感は伝えられても、他人に1つの特定事項を伝える手段を開発してこなかっ たから、日本人はいろいろと失敗し諸国に迷惑もかけてきたのではないか。オ ヤジ当事者たち(池波ら戦中世代およびその精神を受け継ぐ人々)はぜんぜん 反省してないなと思う。
■ 02/11/21(木) 11:13:26 □ とうとうお医者へ
 風邪が良化せず、昨夜は咳で眠れずシロップも風邪薬も効かず、これはもう 医者に行くしかないと観念した。薬を処方してもらう。お医者で、Pocket PC につけた体調ジャーナルと内蔵和英辞典が役立った。  47 歳だったという高円宮も昨日突然心臓発作で亡くなり、なんかトシとい うものは恐ろしいと思う。
■ 02/11/25(月) 12:57:24 □ Lougheed Mall 再訪
 風邪が良化しけっこう体調はよかったので、Lougheed Mall へ行くというM に同行する。日本へ送るプレゼントを買う。  2年前まで住んでいたアパートの隣にある Lougheed Mall なのだが、久々 にきたら中も外もえらい変わっていてびっくりした。店の充実度では Coquitlam センターモールよりもこっちの方がいいではないか。周り中に歩道 や信号も増えて安全性が増し、やっぱりスカイトレインの駅が開通すると違う な。俺たちが住んでる頃にこんなだったら助かったのに。  そして萌が大ハッピーでよかった。萌と買い物をして歩くと本当に楽しい。 萌はまだ欲しい欲しいといって泣いて困らせるような年頃じゃないので、おも ちゃ屋などでいろんなものを見て触れて楽しんで、「じゃ行こうか」とダダを こねずにすっと出てこられる。えらいえらい。最近はショッピングと言うだけ で分かるし。  帰りは疲れてしまったのでMに運転を頼む。レガシィの後ろに乗るたびに、 ああいい車だ、ありがたいありがたいと思う。タイヤを含めたダンピングは堅 めになっているのだが、前後左右のあらゆるショックが一発で収まるので気持 ちいいのだろう。つまり、「フラットライド」なのです。
■ 02/11/26(火) 09:41:28 □ ハッピバースデイ! マミー・ケイク!
 Mお母さんの誕生日です。今朝気がついたのだが、初めて一緒に過ごした誕 生日は 93 年ローマのバチカンで祝ったのだから、もう俺たちは10年一緒に いるわけである。びっくりだ。昨日は結局プレゼントを買えなかったので、萌 を散歩に連れていき、ケーキ等を買ってこよう。  それまで久々に CL を見る。ミランが強い。レアルは「どれほどスターを揃 えても......」と、いかにもなチームになっている。ルイ・コスタが素晴らし い仕事をしていて(50m スルーパス・アシストを決めた!)、中田とそっくり なそのプレースタイルに、中田も本来このレベルのゲームをやっていて欲しい のになあと残念に思う。 ----------------------  プレゼントはサボテンにしようと思ったのだがいいのがなく、とりあえずケー キだけ買って帰る。萌に「マミーのケイクだよ、ハッピーバースデイって言っ てあげて」というと、驚いたことに全部意図が通じて(笑)、帰るや車からケー キを取り出し、「マミー! マミー! ハッピバースデイ! マミー・ケイク よー!」と贈呈したのだった。Mさん感激。たいしたイベントもないバース デイだったのだが、Mお母さんをほのぼのとハッピーにするよい一日であっ た。萌のこうした愛らしさで平凡な日々が輝いてゆく。
■ 02/11/29(金) 12:09:59 □ 教育委員会
 BCの教職免許再発行を申し込んでるMが、あまりの煩雑さに発狂中。過去 10 年のすベての職場での査定評価を取れというのだ。10 年といったら半端で はなく、連絡がつかない人や場所だらけになる。Mのように海外で働いていた なら、その困難はなおのことだ。そんなことは不可能だとMは書いて送るらし い。  なぜにそんなに非現実的なことを求めるのかといぶかしむと、不祥事を起こ す教師が増えている昨今、後々の批判を恐れて教育委員会が雇用にナーバスに なっているのだろうとMは言う。そりゃ日本でも事情は変わらないと思うが、 日本の教育委員会はそこまでやっているだろうか。  だいたい市の教育委員は皆、一般市民が立候補し、所信演説会を開き、のち に一般市民が投票して決まるのだというから驚いた。日本でいう「教育熱心」 とこっちのとでは、えらい違う。
■ 02/12/13(金) 14:54:02 □ No go bed! Otosan computer!
 ずっと仕事。  翻訳仕上がりプルーフリードがどうも進まず苦しんでいるところで(文章が 頭に入ってこない)、萌の世話をするために Pocket PC にファイルをコピー して PP 版 T-Time でプルーフを再開すると、これが嘘のようにスイスイ進む。 拙かった部分がどんどんと直せた。PC上の T-Time とパースペクティブが大 きく違うせいで、脳内の別スイッチが入るらしい。バッチリなのであった。飯 の間に翻訳も実際に進められるし、むちゃくちゃ役に立つなあホント、このマ シン。 ----------------------  萌はこの頃すごく感情表現が豊かになってきたと思う。今日は遊んでいてア クシデントで小さい TV をひっくり返したので、当然「駄目でしょ!」と叱っ たのだが、それでうわーと泣いてしまった。「ごめんなさーい、イッツオーケー」 と、自分で自分を許している(笑)。叱っている俺は怖い顔をしてやらなきゃ ならないのだが、ちょっとそれが難しすぎる。こんなにイノセントなものを、 TV が台から転げ落ちたくらいで本気で叱れないのである。  間食に「シリアル食べる?」と聞くと「うん」とうれしそうにうなづくし、 それで俺のシリアルを分けてやろうと用意してやってると、「ノー! 小さい シリアル。ノー大きいシリアル」と真剣な顔で、小さな箱に入った自分の銘柄 を指定する。「なに? 大きいのじゃいやなの? Too much?」「うん、 too much」てな感じ。  そして夜、TV を見ている萌を寝かせようと「ベッドに行く?」と訊ねると、 「No go bed! Otosan computer!」、つまり『ノー、ベッドには行かない、お 父さんは私の TV の邪魔をせず、いつものようにコンピュータの前で座ってい ろ』というのである ^_^;。  萌は毎日が楽しくて仕方がないワンダーランドなエイジなのだろうと思うが (だから夜寝かせるのがたいへんなのだ)、それが俺にも感染していて、小学 生の頃に童話を読んで陶然としていたような記憶がビビッドに甦ったりしてい る。俺は図書館に通って本を読み倒す子供だったのだ、そういえば。

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